フレンチより実は伝統があるイタリアンのフルコース
フルコースというとフレンチが有名で、イタリアンというとパスタやピザなど気軽に食べられる料理やお店をイメージされる方も多いことでしょう。
ですが、実はイタリアンはフレンチの原型とも言われ、その歴史は紀元前ローマ帝国の時代まで遡る長い歴史と伝統を持ちます。
地中海エリアの温暖な気候を生かした特産品であるオリーブオイルや、チーズなどの乳製品を使った料理が多い一方で、素材を生かした調理法に特徴を持ちます。
イタリアンのコースの基本は前菜に始まってパスタやリゾットが登場し、肉と魚のメインディッシュ、ドルチェと呼ばれるフレンチでいうところのデザートで構成されています。
正式なフルコースを提供しているイタリアンの高級レストランのことをリストランテと呼んでおり、最近では日本でも「リストランテ」の名称を掲げた高級イタリアンレストランも増えています。
ドレスコードがあったり、マナーが重視される高級店で、カジュアルなイタリアンレストランとは異なり、料理をシェアしたり、パスタのみといった食べ方は基本的にNGです。
前菜に続いて主食が
イタリアンのフルコースはおよそ2時間かけて頂く内容となっていますが、最初に出てくるのがアンティパストと呼ばれる前菜です。
生ハムやチーズ、燻製をはじめ、日本でも人気が高いカルパッチョやブルスケッタなどが供されます。
続いて第一皿を意味するプリモ・ピアットが登場します。
フレンチではスープに続いて、メインとライス又はパンといった形になりますが、イタリアンのフルコースでは前菜に続いてパスタやリゾット、トウモロコシの粉で作ったポレンタ、ペンネやマカロニなどが入ったスープなどが炭水化物系の料理が提供されます。
たっぷりのメインに甘いドルチェ
続いて登場する第二皿を意味するセコンド・ピアットは2番目のメインディッシュという意味合いになりますが、肉料理または魚料理から選べたり、両方が出てきたりとレストランやコースの品数によって違ってきます。
メインといえばお肉というイメージがありますが、イタリアでは魚料理のほうが高級料理に位置づけられています。
イタリアでは海に面した地域でないと新鮮な魚介が手に入らないからというのが、その理由です。
最後のお皿はドルチェとエスプレッソなどのお茶でお口直しということになりますが、本場のドルチェは日本人には意外にヘビーで甘くてこってりしたケーキにチーズや果物などの盛り合わせが提供されます。
もっとも、日本の高級イタリアンでは日本人の口に合った洗練さえたドルチェプレートが出てくるので、その点は安心です。